「どこかにビューーン」の抽選確率と必勝法(?)について
サービス開始が迫ったJR東日本の「どこかにビューーン!」。簡単に言えば新幹線行先ガチャ。これの抽選傾向について調べてみました。結果から分かる必勝法(?)とは……?
「どこかにビューーン!」の概要
どこかにビューーン!はJR東日本が提供するJREポイント・えきねっと会員向けのサービス。JR東日本の独自ポイント「JREポイント」を6000ポイント払うと利用できます。
出発駅は東京、上野、大宮の3駅。
目的地候補となる駅は、
出発日・出発時刻(3~4時間刻みで指定可)・帰宅日・着時刻(同様)を指定して抽選すると指定の駅のなかから4駅が表示され、気に入らなければ何度も再抽選し、気に入った4駅が表示されたら申し込み。最終的に4駅のなかから1駅が選ばれて、指定時刻のなかから丁度いい新幹線の指定席券が発行されます。
片道で3000ポイント相当。同じくJREポイントで新幹線に乗れる「JRE POINT特典チケット」で比較すると、
最小4620ポイント×2(往復)
最大12110ポイント×2(往復)
なので相当お得です。なお30%割引のお先にトクだ値で最短の大宮~那須塩原に乗ると3680円(片道)。
抽選傾向しらべてみた
抽選何度かやって「妙に浦佐駅とか田沢湖駅とかいわて沼宮内駅とか出るな?」と感じていたので、思いきって何度も抽選を行い、傾向を調べてみました。
条件は大宮発、12/10(土)6~10時発、12/11(日)17-20時着
その結果が次の通り(手書き失礼)
何度か二重カウントやカウント忘れをやってる可能性があるため、参考値です。
なんと抽選してたら「本日の検索上限に達しました」と表示されてこれ以上抽選できなくなってしまいました!ということでここまでの抽選は68回。検証開始前に何度か引いた後の検証なので、おそらく1日に70~75回程度でしょう。
見えてきた傾向
抽選したときにそれぞれの駅の方面がバラける傾向にあることは前もっての抽選で分かっていたのですが、実際見てみると本当に別々の方面が指定されております。東北新幹線で最大2駅、それ以外(秋田、山形、上越、北陸)の路線が最大1駅。最低でも3路線以上にバラけるようになってました。
ただよく見ると、東北新幹線以外の路線は確率が集約してるような……ということで路線別に回数を表示してみます。
東北79回
山形47回
秋田41回
上越55回
北陸56回
上越と北陸、秋田と山形の抽選率がほぼ同じです。で、駅別に見てみると……東北新幹線でのいわて沼宮内以北は露骨に抽選数が増えているんですね。なので、「盛岡以南」と「いわて沼宮内以北」で回数を分けてみると……
東北盛岡以南38回
東北いわて沼宮内以北43回
山形新幹線47回
秋田新幹線41回
上越新幹線55回
北陸新幹線56回
なんと東北の南北と山形と秋田で抽選確率が似通ってきました。思い返してみれば、東北新幹線が2回出たときもやたら南北で離れていた記憶があります。
ここから、『東北新幹線の盛岡以南、いわて沼宮内以北、山形新幹線、秋田新幹線、上越新幹線、北陸新幹線をそれぞれ1ブロックとする全6ブロックのなかから確率に基づいて4ブロックを抽選し、その1ブロックのなかから確率に基づいてそれぞれ1駅を抽選してる』……という仮説が浮上しました。やたら秋田新幹線の駅の抽選確率が高い傾向になったのもこうしていると言うと説明が付きます。とはいえ雫石駅が一度も出てこなかったのは疑問ですが……1ブロックのなかから抽選される駅にもそれぞれ確率が設定されてるんでしょうか?
説の確率にはもっとデータが必要なのですが、何せ大変なので私はもうやりたいと思えませぬ……。
検証をやってて、旅のテーマを1つに絞って抽選しようとすると沼るだろうな、という感じはしました。妥協駅を複数挙げて抽選結果から旅のテーマを決めた方がたぶんいいと思います。
「どこかにビューーン!」の必勝法(?)。納得のいく組み合わせを確実に出す方法を考えてみる
上記の通り、1日の抽選回数は70回程度と分かりました。検証のなかで抽選確率の低い駅は3~4回程度しか出なかったので、希望の駅を絞り込むと希望の駅が出ないまま回数制限に達してしまいます。ということで、推定される抽選のメカニズムと対策まとめを以下に。
抽選メカニズム(推定)
1、抽選の大枠として「東北新幹線盛岡以南」「東北新幹線いわて沼宮内以北」「秋田新幹線」「山形新幹線」「上越新幹線」「北陸新幹線」の6ブロックに分かれている
2、各ブロックのなかから内部に登録された確率に基づき4ブロックが抽選される
3、各ブロックにつき、内部に登録された確率に基づいて駅が1駅ずつ抽選される
4、抽選された4駅が表示される
対策
・1ブロックにつき2~3駅、またはそれ以上の数の候補駅を挙げておく
・東北新幹線の盛岡以南や山形新幹線は駅数が多いため、3~4駅以上は候補に挙げる
・旅のテーマを定めて候補駅を挙げるのではなく、抽選結果から旅のテーマを決める
・または、候補に絶対入れない駅を数駅挙げておく
・場合によってはレンタカーを借りたり別途料金で新幹線や在来線に乗って移動範囲を広げることも考える
1回68抽選の結果に基づいての話でしかないため実際に参考になるかは不明ですが、とにかく方面別に候補駅を複数挙げておかないと沼るという印象でした。
最後に
「近い駅同士の組み合わせできないのかよ!」「回数制限あるのかよ!」といった感じの憤りの声も聞こえてきそうですが、この企画切符(?)の趣旨を考えるとよく考えられてるな~という印象です。近い駅同士の組み合わせができてしまうと1点狙いとか可能になってしまいますからね。抽選のうえで制限がかかっていることを加味してもお得であることは間違いなく、しかもブロック区分的に割と遠いところが指定されやすいのでお得度は高くなりやすい感じです。
北海道とか九州とか住んでる人はなかなか使いづらいでしょうが、関東一帯とか関東隣接の地域に住んでる方でしたらこの際にJREポイントに登録したりviewカードを発行したりするのは如何でしょう?もっとも基本的にはおおよそ200円で1ポイントのレートなので6000ポイントも貯めるのはめちゃくちゃ大変ではありますが……。15000円とかのニコニコ現金価格でJREP非登録者もガチャれるようになったらもっと多くの人が利用できますしいいんじゃないかとは思いますがね。あと個人的には関東発以外の発着、つまり東北新潟長野辺りの新幹線駅の発着も設定してほしいところです。
(正直なところ、会員誘致企画にしても破格すぎるので利用にかかるポイントがしばらくしたらすぐ増額されそうで不安ではあります)