せっつ気まぐれ鉄話

テキトーな鉄道考察ブログ。超低頻度不定期更新

東武特急の置き換えを仮説する妄想

2022年3月の中旬。ある一方が東武ファン界隈を揺るがしました。

「104F 北館林へ回送」

北館林と呼ばれているその場所は、JR東日本で言う長野。すなわち、ここに回送された列車はほぼ事実上の「廃車」ということを指します。日光路を走ること30年、1720系DRCを継いだ日光の名車にとうとう廃車が発生してしまいました。

 

2020年の頭ごろから猛威をふるい、数多くの死者を出し、不況の嵐を吹き起こした凶悪な感染症、新型コロナウィルスことCOVID-19。この影響によりインバウンドは完全消滅し、強力な旅行自粛の風潮は国内の旅行需要すら縮小させ、今もなお尾を引きずっています。その影響は東武の車両動向にも波及し、2022年のダイヤ改正では500系リバティの3両編成での運転が増えるなど、全体的に縮小の傾向が見られました。

そんななか、これからの東武特急がどうなっていくかを推測します。

 

まず運用を知らぬことには予測を立てても「?」となってしまうので、そこから。

500系リバティが登場する以前は、

f:id:Isesakiuser:20220322225126j:image(100系)

・浅草~下今市東武日光(けごん)/鬼怒川温泉(きぬ)100系スペーシアにて運転

・JR新宿~東武下今市東武日光(日光)/鬼怒川温泉(きぬがわ)東武100系スペーシアとJR253系で運転

f:id:Isesakiuser:20220322225246j:image(200型)

・浅草~太田~赤城ほか(りょうもう)200型/250型で運転

・浅草~東武宇都宮(しもつけ)350型で1日1往復運転

・他臨時(300型などで運転)

と単純でしたが、500系登場によりリバティ会津が浅草~下今市鬼怒川温泉会津田島で運転されるようになったほか、リバティきぬ、リバティけごんの運転も始まりました。また、この500系を使用した通勤特急アーバンパークライナー等も運転されるようになりました。

f:id:Isesakiuser:20220322225408j:image(500系)

最近の動向では350型の全ての定期運用が消滅、500系りょうもう運用にも就くようになり200型の一部が廃車される、1編成のみの250型が休車、100系が1編成廃車される、などといったことが上げられますね。

それから、N100系が4編成導入されることが決定されています。暗いニュースが多いなかでの数少ない朗報でした。

 

100系はいちから新造した列車ですがもう30年近く、200型は1720系の足回りを流用した改造車両で30年程(足回りは60年前後)、250型は30000系をベースにした完全新造車で30年弱経っており、いちばん新しいのは500系となっています。臨時用に350型や634型もありますが、残念ながらこちらはもう長くない可能性が極めて高いです。

 

そういった状況を踏まえて考え、

500系一般特急化仮説

を立てました。

 

これは、汎用性を持った特急である500系を一般特急に位置付け、その運用が大半の運用になると推測するもの。N100系が4編成導入されることから、けごん・きぬの一部はそのN100系による運用になると推測できますが、100系は9編成あったので一部はN100系以外での運転になります。この説では日光線特急のそういった運用とりょうもう号の運用全てが500系での運転となると推測します。

ここからさらにJR直通列車は「100系残存」、「500系運用化」、「N100系運用化」の説、またさらに「臨時列車含め500系化」、「100系一部残存、観光特急または臨時編成化」、「250型残存、(同上)」の説と派生しますが、全ての説において「東武線内完結の定期特急列車は500系になる」というところで共通します。

なおライナーは500系で据え置きと推測します。

 

3両から運転できるという特性を持った500系、先のダイヤ改正ではその特性がそんぶんに生かされる改正となりました。感染症収束後も流行前ほどの需要は見込めないと推測してるところは多く、それは東武であっても同様のはず。そのため500系を軸に車両置き換えが進む可能性は割と少なくないと見ています。

ただしJR直通に関しては500系を乗り入れさせようとすると分割可能という利点が消える割に対応工事編成が多くなり、100系を残存させるとなると老朽化時の代替車両問題が発生するので、観光特急であるという位置付けから見てもJR東武直通はN100系になりそうな気がしてます。

りょうもう新型車説を想定したのですが、これは現実的と言えるのか怪しくなってきました。というのも、500系では200系ほかと比べ輸送力に難があるにも関わらず先のダイヤ改正でリバティりょうもう号がことごとく3両編成となっていたのです。こんな状況で6両固定編成の新車が来るかと言うとちょっと微妙な気がします。なお200型は足回りがとっくに半世紀を過ぎ、接客設備についても30年の経過で陳腐化が否めなくなってるので残存する可能性は極めて低いです。

 

さて、基本的な置き換えは500系と推測しましたが、臨時列車……かつて300型などが担った列車ですが、こちらについては全くわからないと書いておきます。100系がN100系導入後も残存すると言及されたり、かと思えば100系より新しい250型が休車になったりという状況ですから無理もないでしょう。先に上げた3つの仮説が有力です。

 

こんな感じで予想を上げてみました。個人的にはこれは割とあり得るシナリオなんじゃないかと考えています。が、結局のところこれはいち鉄オタの空想語りでしかないので話半分に捉えておけばいいと思います。感染症収束後がどうなるかを今から予想するのは難しいですし、今の3両編成だらけダイヤも一時的なものにすぎない可能性はありますからね。

合理化のなかで単純化していくのはやむを得ないところだとは思ってますが、せめて6両編成ばっかりが走る世の中に戻ってくることを願いたいです。